【設定不要】ゲーム音楽再生の決定版、ZXTune紹介【PC&Android対応】
俺が衝撃を受けたソフト、ZXTune
元々本アプリはAndroidでNSFを再生出来るアプリを探していて発見したのだが、いざ使ってみると想像以上にヤバいアプリだった。
タイトル通り設定不要で、特にプラグインも必要無いため導入するだけですぐに再生が可能です。
更によく使われるKbMedia Playerと違う大きな相違点としては、Windows以外にMacOS*1、Linux*2、RedHat、ARM版Linux*3、Android、Haiku OS対応というかなり高い移植性があるのが特徴である。Crossplatform chiptunes playerは伊達じゃない。
名称からして最初の目的はZX Spectrumの形式の再生だったのであろうと推測出来るが、現在では汎用ゲーム音楽プレイヤーとして使う事が出来る。
なお、ソースコードはGitHubで公開されている。*4
ダウンロードは公式サイトかPlayストアで出来る。
やたら多い対応形式
本ソフトはKbMedia Playerのように追加プラグインで再生可能形式が増えるといった事は無いが、その代わりなのか素で対応している形式がやたら多い。
以下全ての形式が再生可能(全てのファイルが再生可能かは検証してないから分からん)である。
公式ドキュメントに書いてある分
なお、このページは恐らくバージョンb3890の頃*5で止まっている可能性があるため、この資料の形式以外にも対応している形式がある事を留意。
対応フォーマット
- AY/YM用フォーマット*6
- PSG Stream (PSG)
- Vortex Project / V_Soft (VTX)
- StSound Project / Leonard/Oxygen (YM)
- Amstrad AYC (AYC)
- メモリーダンプ形式
- AY/EMUL (AY)
- トラッカー形式
- Sound Master v0.xx/1.xx-2.xx (AS0/ASC)
- Fast Tracker v1.xx (FTC)
- Global Tracker v1.xx (GTR)
- Pro Sound Creator v1.xx (PSC)
- Pro Sound Maker (PSM)
- SQ-Tracker (SQT)
- .Sound Tracker v1.x compiled/uncompiled (STC/ST1)
- Sound Tracker v3.x uncompiled (ST3)
- Sound Tracker Pro compiled (STP)
- Vortex Tracker II (TXT)
- TurboSound container (TS)
- ZX Spectrum用フォーマット
- Chip Tracker v1.xx (CHI)
- Digital Music Maker (DMM)
- Digital Studio AY/Covox (DST)
- Extreme Tracker v1.xx (ET1)
- ProDigiTracker v0.xx (PDT)
- SQ Digital Tracker (SQD)
- Sample Tracker (STR)
- PC用フォーマット
- Composer 669/UNIS 669 (669)
- DSMI Advanced Module Format (AMF)
- Asylum Music Format v1.0 (AMF)
- Epic MegaGames MASI (PSM)
- Farandole Composer (FAR)
- Fast Tracker II (XM)
- Funktracker (FNK)
- Generic Digital Music (GDM)
- His Master's Noise (MOD)
- Imago Orpheus v1.0 (IMF)
- Impulse Tracker (IT)
- Liquid Tracker (LIQ)
- Liquid Tracker NO (LIQ)
- Digitrakker (MDL)
- Multitracker (MTM)
- Poly Tracker (PTM)
- Real Tracker (RTM)
- Scream Tracker 3 (S3M)
- Slamtilt (STIM)
- Scream Tracker 2 (STM)
- STMIK 0.2 (STX)
- Ultra Tracker (ULT)
- X-Tracker (DMF)
- Amiga用フォーマット
- DigiBooster Pro (DBM)
- DIGI Booster (DBM)
- Images Music System (IMS)
- MED 1.12/2.00/2.10 (MED)
- OctaMED (MED)
- Oktalyzer (OKT)
- Protracker/Compatible (MOD)
- Protracker 3 (PT36)
- Protracker Studio (PSM)
- SoundFX v1.3/2.0 (SFX)
- Soundtracker 2.6/Ice Tracker (MTN)
- Soundtracker/Compatible (MOD)
- Quadra Composer (EMOD)
- Abyss' Highest Experience (AHX)
- Atari用フォーマット*7
- Acorn用フォーマット*8
- Desktop Tracker (DTT)
- YM2203/TurboFM用フォーマット*9
- レジスタダンプ形式
- TurboFM Dump (TFD)
- TurboFM Compiled (TFC)
- トラッカー形式
- TFM Music Maker v0.1-1.2/1.3+ (TF0/TFE)
- レジスタダンプ形式
- Philips SAA1099用フォーマット*10
- E-Tracker (COP)
- Commodore MOS6581用フォーマット*11
- C64 RSID/PSID (SID)
- ファミコン・スーパーファミコン用フォーマット
- ゲームボーイ用フォーマット
- GameBoy Sound (GBS)
- Atari用フォーマット*12
- Slight Atari Player (SAP)
- PCエンジン用フォーマット
- Home Entertainment System (HES)
- マルチデバイスフォーマット
- 汎用フォーマット
対応コンテナフォーマット*14
- パッケージフォーマット*15
- CharPres
- Code Cruncher v3
- Compressor Code v4/v4+
- DataSqueezer
- ESV Cruncher
- GamePacker v1/v1+
- Hrum
- Hrust v1.x/2.x
- LZH Packer v1/v2
- ASC LZS Packer
- MegaLZ
- MicroSpace Packer
- Pack v2
- Powerfull Code Decreaser v6.1/6.1i/6.2
- Turbo-LZ/Turbo-LZ+
- Trush
- 圧縮フォーマット
- HRiP
- LHA
- RAR v1.5-3.6
- ZIP
- ZXZip
- UMX
- GZip
- 7Zip
- 対応ディスクイメージ
- TRD
- SCL
- Hobeta
- FullDiskImage
- TeleDisk
- DSK
- 対応メモリダンプ*16
- SNA
- SZX
- Z80
実際に再生出来る事が確認出来たフォーマット
- STRM*17
- 2SF*18
- GEHN*19
- GSF*20
- ADS*21
- ADX*22
- AHX*23
- DSP*24
- HPS*25
- PSF*26
- PSF2*27
- AT3*28
- AT9*29
- KSS*30
- SSF*31
- DSF*32
- USF*33
- XA*34
- BRTSM*35
- AST*36
- BCSTM*37
これ全部再生可能なフォーマットなんです。設定は最初に書いた通り不要であり、これを全部読ませて再生する事が可能です。
これだけ対応してるフォーマットが多ければ、基本的にゲームから抽出した曲(あるいはそのフォーマットで書かれたオリジナルの曲など)を再生する時はこれ1つで大体対応出来る。
惜しむべき点としてはiOS・iPadOSに対応していない事だが、恐らくこの2つはファイルへのアクセスが不便な部分があるからだろう。*38
使い方
使い方は非常に簡単になっている。初心者でも使いやすいが、検索機能は無いためファイル名を把握する必要がある事は注意。
プレイリスト機能はあるため、それを活用するのも1つ。
PC用
基本的な操作
Win版、Ubuntu版が同じUIだったため、未確認の他のOSも含め同じUIだと仮定して記述する。
UIはシンプルな作りとなっており、画面上部にコントロールボタン、下部にプレイリストとなっている。
PC版はデモとして対応しているフォーマットのうちいくつかの物が付属している。
楽曲を追加する時もシンプルであり、対応しているフォーマットのファイルをプレイリスト部にドラッグアンドドロップで追加出来る。圧縮されていても対応していれば問題なく読み込める。
また、追加したファイルをドラッグアンドドロップする事で並び替えも可能で、プレイリスト上部に出ているタグをクリックする事でそちらでもソートする事が出来る。
ただし、ファイル名でソートした場合、圧縮ファイルなどでは並びが#1、#2、#3…ではなく、#1、#11、#12、#2…となる事に注意。
また、フォーマットの規約で楽曲名が付けられない場合でも右クリックから出るメニューのPropertiesから編集する事が出来る。この画面はフォーマットによって編集出来る箇所が変わる。
プレイリスト
プレイリストに関しては基本的にタブを閉じなければ消えないが、保存も可能である。保存するにはPlaylistメニューからSave playlistを選ぶ事で保存出来る。
保存して閉じたプレイリストを再び開くにはPlaylistメニューのOpen playlistを選び、保存した物を開く事で出来る。
Android版
Android版は独自のUIとなっており、PC版より出来る事が少ない。だが、再生面に関してはPC版と同等であるため、汎用ゲーム音楽プレイヤーとしては十分使える範疇に入る。なお、Android版のみ日本語化されている。ところどころで怪しい翻訳はあるが。
基本的な操作
Android版はホームページ、再生リスト、ブラウザの3画面構成となっており、使い方がPC版とは異なる。
スマホ内に保存したファイルを開くには、ホームページからファイルシステムを開き、ファイルがあるディレクトリを開く必要がある。ここで注意する点で、恐らくAndroid12からDownloadフォルダを直接開く事が出来なくなったため、Download下にフォルダを作ってそこに格納する必要がある。
圧縮されてたりして複数のトラックがある場合は開く事で中身を見る事が出来る。
プレイリスト
楽曲をプレイリストに追加する際は追加したい楽曲を長押しで選び、右上の+ボタンでプレイリストに追加出来る。
プレイリストに追加した楽曲はプレイリストの画面から確認する事が出来る。
この時に作ったプレイリストを保存する場合は再生リストをタップし、を保存*39を選択する事で保存出来る。保存したプレイリストはブラウザ画面の保存したプレイリストから選ぶ事が出来る。
ただし、Android12においてはディレクトリ保護の関係か、プレイリストが保存出来ない不具合があるため注意。
プレイリストから楽曲を消去する場合は楽曲を長押しで選び、上にあるゴミ箱のマークから消す事が出来る。
以上でZXTuneの説明を終わる。本ソフトは非常に便利なため、今後のゲーム音楽の再生環境で重要な立ち位置を作っていく ……かもしれない。
*1:理由は不明だが古いバージョンの物になる
*4:ライセンスは不明
*5:執筆段階での最新版はAndroidがb5015、MacOSがb4970、Haiku OSがb5012、他がb5010
*6:初期のPSG用チップ
*10:初期のSound Blaster用?
*14:複数のファイルを1つにまとめた物
*15:日本語訳がこれで合ってるのかは不明
*16:Snapshotと書かれているだけなので正確なフォーマットは不明
*17:DSのストリーミング形式
*18:DSの音楽ファイルフォーマット
*19:詳細不明 おいでよどうぶつの森の中に入っていた
*23:DSのストリーミングフォーマットの一種?
*25:HAL研究所が使っていたゲームキューブ用ストリーミングフォーマット?
*26:PS1用フォーマット
*34:PS用ストリーミングフォーマット?